正しい対処と症例

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骨盤のずれや矯正という話があります。確かに否定するものではありません。
しかし認識しておくことは、第1に骨盤のずれ自体が明らかに認められる方は、ほとんどおられません。

 

私は、実験にて確認しておりますし、レントゲンなどでも確認もしております。

 

第2にあるとすれば、外力つまり転倒や怪我などにより筋肉の緊張によって徐々に起こるものは少なくありません。そしてまた転倒などの1度の外力でずれることもあります。

 

第3に腰椎の病変から二次的に骨盤のずれや姿勢からおこることもあります。
このように骨盤矯正が全ての痛みに対応するということは、医学的根拠がありません。
腰痛・下肢痛・下肢むくみ・冷え性が骨盤矯正で治るという考え方は、多少無理があります。
患者のほとんどの方が、このような正しい認識を持っておられません。
骨盤のずれは、あくまで結果であり、安易な矯正は、必要ありません。

 

そしてまた仮に骨盤の異常があれば、正しい方法で、やや計画的にロングスパンで治すことが必要です。
昔、o整形外科医(著明な先生です)の著書に、異常があっても、
それは、その患者さんにとってそれなりに正常な体の反応であり、
無理やり矯正などをすると、新たな傷害・あらたな痛みとなると書かれています。
やはり、科学的な根拠なくして、すべて骨盤異常という考え方は、間違っております。

 

実際の症例を見て頂きましょう。

1.腰痛に既往があり、結果として骨盤にずれがあるもの。
2.転倒して、結果的に骨盤にずれが認められたもの 

 

とりあえず骨盤に異常のあるものを紹介しますが、
その際の施術には、やはり注意が必要であることを紹介致します。

図1は、腰痛にて来院された女性です。

 
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30才代の女性です。慢性腰痛でしたが、運動をして(バレー)疼痛が出現しております。
本人、骨盤のずれと急性腰痛ということで来院されましたが、問診や各種徒手検査などにて、
医科への診察が必要と判断し、レントゲン・MRI検査を依頼しました。
確かに図1にあるように骨盤のずれもありましたが、さらに大事なことは、
完全に第5腰椎がすべり症であること、そしてまた腰椎分離型であることが分かります。
腰痛は、1回の施術にて、軽減しております。
しかし、神経学的に下肢しびれや筋力低下が見られたことです。
初診時に、すでに検査などにて分かっておりましたので、
説明し、快く医科への診察にも行って頂きました。

 

図2でも骨盤の異常が分かります。

 
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しかし図3では、明らかにすべりが顕著であり、白い脊髄神経を圧迫しておりました。

 
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図4でも異常箇所がすぐに分かると思います。

 
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このように安易な考え方での治療を受けることは、危険です。
しっかりと専門の先生や近隣の評判のいい先生に診てもらうのが一番です。
この方は、とりあえず、1カ月施術しますが、
日常でのコルセットの着用・バレーの禁止・重いものを持つなど注意することとしました。

 

この画像所見では、なんらかの外力で、すぐに手術の適応になります。
とりあえず鎮痛緩和と腹部筋肉の強化と特殊ベッドでの牽引を計画・実施しております。
あくまで基礎疾患でありますが、正しい方法で、施術しております。
最後にセカンドオピニオンとして、1カ月後、今後について知人の整形外科医への診察依頼の予定です。

 

 

図5は、20才代の女性です。

 
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以前骨盤矯正して欲しいということで来られております。
航空会社への就職ということで、姿勢がよくなるという安易な発想から来られております。
勿論、保険などは、適用できませんが、骨盤の異常など姿勢の分析をしました。
全く異常なく、骨盤矯正などの理解もなかったので、説明して、普段からの姿勢の保持や自宅での運動など指導致しました。

 

しかし図5は、自転車で、転倒して痛みが継続していたということで、来院されました。
この時、左側の腰部の筋肉は、緊張しており、あきらかに骨盤のずれが見られました。
左側の骨盤が上がっております。初診時、骨性あるいは、神経学的所見もない為、医科での検査は、
依頼しておりません。やや長期的なスパンにて施術しておりました。
その結果、疼痛は、緩和され治癒しております。その結果として、
図5の右図のように骨盤の高さは、左右差もなく正常でした。全く同一人物です。

 

このように骨盤矯正で、なんでも治る。あるいは、1回で治るなんて言うことはありません。
これらの症例は、本人の同意を得て掲載しております。皆様も正しい、医療知識をお持ち下さい。